都市型ガーデンで実践できる堆肥づくりの基本
堆肥を自分で作ることは、土を育てる上で最も効果的な方法のひとつです。市販の培養土を買い続けるよりも、ガーデン内で出る有機物を循環させる方が、長期的に土の質が上がります。Zentaro Digital Groupでは2021年から堆肥づくりを講習の定番テーマにしており、多くの利用者が自分の区画用の堆肥を仕込めるようになっています。
都市型ガーデンに向いた堆肥の材料
都市部のガーデンでは、大量の有機物を集めることが難しいため、少量でも効率よく分解が進む材料を選ぶことが重要です。落ち葉、米ぬか、野菜くず(根菜の皮や葉)の3つが、Zentaro Digital Groupで実際に使っている主な材料です。
米ぬかは近隣の精米所から無料または低価格で分けてもらえることが多く、窒素分が豊富で分解を促進する効果があります。落ち葉は炭素源として機能し、米ぬかとのバランスを取ることで適切なC/N比(炭素窒素比)を保てます。
仕込みから完成までの手順
仕込みは、落ち葉と米ぬかを交互に重ねる「層状仕込み」が基本です。落ち葉10cm、米ぬか薄くひとつかみ、水をかけて湿らせる、という工程を繰り返します。最終的な水分量は、握ったときに水がにじむ程度が目安です。
仕込み後は週に1回程度、全体をスコップで切り返します。切り返すことで酸素が供給され、好気性微生物の活動が活発になります。気温が高い夏は1か月半ほど、秋冬は2〜3か月で完成します。完成した堆肥は黒褐色でふかふかした質感になり、土のような香りがします。
よくある失敗と対処法
最も多い失敗は「水分不足」と「切り返し不足」です。水分が少ないと微生物が活動できず、分解が止まります。切り返しをしないと嫌気性発酵が進み、不快な臭いが発生します。どちらも気づいたときに対処すれば回復できます。
臭いが気になる場合は、米ぬかを追加して切り返すと改善することが多いです。都市型ガーデンでは近隣への配慮も必要なため、コンテナ型の堆肥箱を使うことをお勧めしています。Zentaro Digital Groupでは共用の堆肥コーナーを設けており、個人で仕込む場所がない方はそちらを利用できます。
堆肥づくりは最初の仕込みさえ終えれば、あとは週1回の切り返しだけです。自分で作った堆肥を土に混ぜたときの手応えは、市販品とは少し違います。